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あなたの認知症介護・ケアは大丈夫?認知症の方が安心できる介護・ケアに必要な声掛け5選

いつも当ブログを読んでいただき誠にありがとうございます。

当ブログでは、介護・福祉・医療の現場で働く方々や高齢者の皆さんや病気で悩んでいる方のお役に立てるような情報等をご紹介しています。

認知症の方は常に記憶を頼りに生活していますが、思い出せなかったり、動作を間違ったりして不安になることがあります。

不安な時に間違いを訂正される・否定されるような声掛けをされたら、焦りますよね・不安になりますよね。

今回は現場で多く見受けられる声掛けとその対策を中心にお話したいと思います。

それに加えて、認知症の方が安心できる介護・ケアに必要な声掛けについてご紹介したいと思います。

はじめに

認知症の方は徐々に記憶力が低下し、日常生活に支障をきたすようになった状態です。

部分的にわからなくなっている状態なのです。

心理的に不安な状態なんです。

例えば、皆さんも経験ないでしょうか?

知っている街から知らない隣の街に行った時、見慣れない風景に不安を感じたことはないでしょうか?

行きつけの美容室ではなく、新規の美容室に行った時の緊張

そんな感じに似ているのではないでしょうか。

不安な状態から脱出したいと思いますし、早く安心したいと思いますよね。

なので、不安を感じておられる方と接する時は少しでも安心する声掛けや行動、表情が大切になんです。

そして、人を安心させるような声掛けは常日頃、気がけて行っていないと身につきません。

何あったら、そのまま正しいことを言うことが多いようです。

この背景には、正しいことを言うのが正しいというのが人の心の中にあって、その思考が先行していると思います。

だから、思わず、そのままの言葉で行ってしまうことが多いようです。

例えば、

認知症のおじいちゃんがシャツのボタンをかけちがっていたらそのまま

ボタン、かけ違えていますよ!

って言っているこんな場面はよく見受けられます。

もし、自分が認知症のおじいちゃんならショックをうけますね。こんな感じで!

職員さんに会うために一生懸命にお洒落して来たのに『ボタン、かけ違えていますよ』って、言われたら

あああ〜間違ってしまった。俺はダメなんだな〜』って焦りますよ・不安になりますよ。

時と場合によっては、親切に言った言葉が仇となってしまうことが多々あります。

こんな時は、

『ちょっと襟がゆがんでいるようです。襟をなおしてあげましょうか』とか

『素敵なシャツですね、このようしたらもっとカッコよく見えますよ』って

言ってさり気なくボタンをなおしてもらえたら、焦りや不安な気持ちにならなくていいですね。

自分が認知症のおじいちゃんならそうしてほしいです。

だって、不安や焦りが認知症の進行に関係しているからです。

不安や焦りはストレスとなり、脳の萎縮を進行させてしまうからです。

だから、安心が大事なんです。だから、笑顔で接しないといけないんですね。

介護現場でよくされる不安な会話集

利用者『ご飯まだ?』 スタッフ『さっき食べましたよ』

ご飯食べたのにご飯まだ?と聞いてくる認知症の方もいます。

そんな時、私達は、ついさっきのことだから『さっき食べましたよ。思い出して、野菜炒め食べましたよ』って言うんです。

私達は記憶を頼りに生活しています。

認知症の方も記憶を頼りにしていますが、食べたという記憶がないのですから、その時に『食べましたよ』って言われると不安になります。

だからそんな時は、『これでも食べて待ってくださいね』とか、『もう少しでできますからね』っていうのが良いですね。

人は食べると安心します。少しでもあんしんできるような対応をしていきましょう。

利用者『トイレに行きたいんだけど・・・』職員『さっきも行きましたよ💢』

トイレに行ったことを覚えて無くて何度何度もトイレに行きたいと言ってくる方がいます。

高齢になると排尿障害が出てくる場合があり、尿意や便意をもよおすことがあります。

だから、失敗したらいかんと思い、何度もトイレと言われるのです。

しかし、現場は忙しいので正しいことを言ってしまうのです。

『さっきも行きましよ💢』って

そうでなくて、『行ってみましょう』で良いのです。

スタッフの都合で仕事をしているのではないのです。

助けてほしい・わかってほしいと思っておられるのです。

誰でもトレイを失敗したら恥ずかしいんです。

だから、言うんですし、あなたに聞いてほしいから言うのです。

少しでも安心できるようにお声掛けしていきましょう。

利用者『今日は月曜ね』  職員『いえいえ、今日は、火曜ですよ』

曜日を間違ったとしても、いいじゃないですか。

そんな時は、『そうですね』とか『覚えてないので一緒に新聞でもみましょうか』とか言いましょう。

曜日を一緒に覚えていなければ、孤独感を味わうことはありません。

曜日を覚えていないのは自分だけじゃないと思えれば、少しは安心できますよね。

『ちょっと、田中さん!』『いえ山口です』

認知症の方は、相手の名前を間違えることがあります。

間違ったっていいじゃないですか。

その職員さんとしては認識されているのだから。

だから、あなたを呼ぶんですよね。

たまたま、間違えただけなんです。

そんな時は、名札を大きくするとか、『はい』でいいんです。

『いえ、山口です』と言ったら間違えた!恥ずかしいとなるのです。こんな感じで!

もし、違った名前で呼ばれたら『昔はそんな名前でした。今は山口って言います』とかちょっと笑いをいれましょう。

間違ったら悪い・間違ったら正しいを教えるという固定概念を一回横においてみましょう。

間違ったっていいじゃない!でいきましょう。

きっと、安心につながって笑顔になりますよ。

『私の席はあそこよ!なんでここのなの?』『それは月曜ではなく、木曜だからですよ』

『私の席はあそこよ!今日は何で席が違うの?』って言われたら『今日は曜日が違うでしょ!だから、この席なんですよ。』って言う場面を見ます。

そんな時は、『今日は、こちらの席が少なくてAさんに来てほしかったのです。早く言っていればよかったですね。不安にさせてごめんなさい』と言ってみましょう。

特別感やAさんに来てもらいたかったとお願いを伝えましょう。

人は老いても誰かの役に立ちたいという気持ちはあります。記憶障害があってもあります。

ぜひ、お願いして感謝を伝えてみましょう。

まとめ

認知症の方が安心できるコミュニケーション方法5選はいかがだったでしょうか?

今回、紹介した内容がすべての方に当てはまるわけでは無いと思います。

ただ、今よりも優しく接することで認知症の方は安心されるのではないでしょうか。

認知症の方の不安が減ると自分たちの不安も減りますよ。

少しでも不安を減らし、自分らしい生活ができるよう支援していきたいですね。

言葉掛けの事例がたくさん載っている書籍をご紹介しておきます。

食事、入浴、トイレ、レクなどの場面に応じて声掛け集が載っていて、とてもわかりやすくて参考になります。

当たり前だけどやっていないと気づかせてもらえる書籍です。

ちょっとした優しさ・配慮ができるようになると思います。

時間に追われていると忘れていることってたくさんありますよね。

難しいことを学ぶことばかりが勉強ではありません。

とにかく実践していくことのほうが10000倍、大切と思っています。

実践したくなる言葉かけが250もあります。ぜひ、手にとってほしい本です。


介護で使える言葉がけ シーン別実例250

最後まで読んでいただきありがとうございます。