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アイデアわくわくリハビリのライターでもある作業療法士の山口です。
当ブログは、リハビリテーション、作業療法、介護予防、認知症予防、レクリエーション、コミュニケーションに特化した記事を投稿しています。
主に高齢者の方々、介護・医療のお仕事をされている方々、介護をされている方々に向けて役立つ情報などを配信しています。
山口が人生で経験してきたことや働きながら体験したこと、学んできたことを読者の皆様のためにできる限り、分かりやすくお伝えしていきます。
今回は、介護施設でレクリエーションを行う際のお声掛けでレク拒否が無くなるお声かけ方法15選をご紹介します。
目次
- 1 レク拒否について
- 1.1 手に良いレクと足に良いレクがあります。どちらになさいますか?
- 1.2 Aさんのためにレクリエーションをご用意いたしました。
- 1.3 Bさんがぜひ、Aさんと一緒にレクリエーションをしたいと言われています
- 1.4 Aさんのご趣味だったボーリング・ゴルフに似たレクリエーションをご用意いたしました
- 1.5 参加される人が足りなくて困っています。是非お願い致します。
- 1.6 いつもありがとうございます。
- 1.7 今日だけのレクレーションもご用意いたしました。どうぞこちらです。
- 1.8 夜ぐっすり眠れるように手足を動かすレクリエーションをご用意しました
- 1.9 あちらでレクリエーションが盛り上がっていますね。一緒に行ってみましょう
- 1.10 レクリエーションが面白くなかったら、途中でやめもらってOKです
- 1.11 Aさんにレクリエーションのはじめの挨拶をお願いしたいのです
- 1.12 座ってできるレクリエーションをご用意しました
- 1.13 新しいレクリエーションをご用意いたしましたので、アドバイス・ご感想をいただきたいのでいらしてください
- 1.14 肩や膝腰の痛みを気にしておられるのですね。今日は脳トレ・レクリエーションですのでいらしてください
- 1.15 今日はサイコロを転がして、行うレクリエーションですから、皆さん平等にできますのでいらしてください
- 2 まとめ
レク拒否について
あなたがレクリエーションの担当になって、レクの準備を済ませて、いざ、声かけをいたしました。
数名の高齢者から、『レクはやらん!』という反応。
ショックですよね。困りますよね。焦りますよね。悩みますよね。
当然、あなたは『せっかくレクを考えて準備もしてきたのに!何よ』となります。
怒りすら感じることをあるでしょう。
しかし、そのようなレク拒否がおこらないお声かけ方法があるのです。
下記にレクリエーション拒否が無くなるお声かけ方法をご紹介します。
その前に、高齢者の方がレク拒否に至る経緯やお気持ち・理由が存在していることを忘れないでください。
いきなり全くレクをしないという方は少ないはずです。ちょっとレクをやってみたけど違った・合わなかったなどの体験をされているはずです。(もちろん最初からレクをしない方もおられます。今回の記事は、以前はしていたがしなくなった方を対象に対策をお話します。)
レク拒否には必ず何かしらの理由や原因があるはずです。
その理由や原因を解消できるように普段から関わることが大切です。
日々のデイサービス利用やご家庭でのご様子など、聞く・確認するようにしてください。
必ずレク拒否を解決する糸口が見つかります。
今回のお声かけ15線は、レクを拒否する経緯やお気持ちや理由を汲み取るようなお声かけ方法のご紹介でもありますので、解説も参考になると思います。
では、下記からをご覧ください。
手に良いレクと足に良いレクがあります。どちらになさいますか?
手に良いレクと足に良いレクがあります。どちらになさいますか?という聞き方はレクリエーションを断る選択肢を無くしたお声かけになっています。
そもそも、レクリエーションがありますけど、しますか?しませんか?とお声かけするとしないと回答する方がいます。
ただでさえ、高齢になって体もきついのでレクリエーションに参加したいという意欲は低いのです。
なので、少しでも体に良いレクリエーションがありますよと伝えること、断る選択肢がないお声かけをすることでレク拒否がなくなります。
レクリエーションで何をするのか疑問に思っている高齢者の方に対して有効なお声かけです。
ぜひ、レクリエーション誘導にご活用ください。
Aさんのためにレクリエーションをご用意いたしました。
『Aさんのためにレクリエーションをご用意いたしました』というお声かけは、個別性を尊重したお声かけです。
高齢者の皆さんは、わしのため(私のため)にレクリエーションを考えてくれたの?と嬉しくなりますし、サプライズ効果もあります。
人は、特別扱いされると嬉しいものです。
このお声かけは、心のどこかで寂しいと感じておられる高齢者の方に有効なお声かけです。
Bさんがぜひ、Aさんと一緒にレクリエーションをしたいと言われています
職員さんが誘導してもだめな場合、利用者の方がレクリエーションしたいと言われていますということで、レクリエーションに参加してもらえます。
むしろ、Bさんから『一緒にレクリエーションやろ!あんたと一緒にしたいんじゃ』と言われたら嬉しくなりレク拒否はなくなります。
Aさんのご趣味だったボーリング・ゴルフに似たレクリエーションをご用意いたしました
『Aさんのご趣味だったボーリング・ゴルフに似たレクリエーションをご用意いたしました』というお声かけは、Aさんの個人史を大切にしているという気持ちが伝わるお声かけです。
闇雲にレクリエーションをやっても面白くありません。
個人の趣味嗜好に沿ったレクリエーションを用意することでレク拒否はなくなります。
特定のレクリエーションにしか参加しない方に有効なお声かけです。
参加される人が足りなくて困っています。是非お願い致します。
『参加される人が足りなくて困っています。是非お願い致します』というお声かけは、協力したいと思っている方へ有効なお声かけです。
何かしたいけど、自分から参加したいと言うのは恥ずかしいと思われている方に有効です。
いつもありがとうございます。
『いつもありがとうございます』というお声かけは、感謝を伝えてからレクリエーションを誘導すると嫌な気持ちが減り、好意的になりレク拒否がなくなります。
人は感謝されることで、嬉しいと感じてもらえる方・承認欲求が高い方に有効なお声かけです。
今日だけのレクレーションもご用意いたしました。どうぞこちらです。
『今日だけのレクレーションもご用意いたしました。どうぞこちらです』というお声かけは、限定性を演出しています。
人は限定性に弱いと言われています。
特にレクがいつも一緒で面白くないと思われている方々へ有効なお声かけです。
レクをする前に『どうせ、面白くないのでしょ』と感じてレクに参加するのと
『今日だけのレク?ワクワクするな!』と感じてレクに参加するのでは、どちらが良いでしょうか?
後者の方ですよね。
気分も高揚できないとレクへの意欲もあがりません。
実際のレク実施も身が入りません。
限定性を伝え、その日の特別ルールや景品をご用意しレクリエーションが盛り上がるようにしましょう。
夜ぐっすり眠れるように手足を動かすレクリエーションをご用意しました
『夜ぐっすり眠れるように手足を動かすレクリエーションをご用意しました』というお声かけは、睡眠について悩んでおられる方に有効なお声かけです。
しっかりとレクリエーションの目的意識を共有し取り組みことができるお声かけの方法です。
高齢者の誰しもが闇雲にレクリエーションをしたいと思いません。
自分の生活で悩んでおられる、課題とリンクするようにお声かけしてみるとレク拒否はなくなります。
例えば、
便秘の方に腸の働きが良くなるレクリエーションをします。とか
物忘れで悩んでおられる方には記憶力があがるレクリエーションを行います。とか
ぜひ、その方の内容に合わせたお声かけをすることをオススメします。
あちらでレクリエーションが盛り上がっていますね。一緒に行ってみましょう
『あちらでレクリエーションが盛り上がっていますね。一緒に行ってみましょう』というお声かけは、参加したいけど、どうしようと悩んでいる方に有効なお声かけです。
また、実際にレクリエーションをやってみたが、対して面白くもないし、順番も回ってこないし退屈と思われている方にも有効です。
レクリエーションに対して負のイメージも持っていることでモチベーションが上がらず、レク拒否に至っている場合があります。
いきなり、レクリエーションに参加してもらうのではなく、面白いと理解してもらってから参加してもらうことでレク拒否はなくなります。
レクリエーションが面白くなかったら、途中でやめもらってOKです
『レクリエーションが面白くなかったら、途中でやめもらってOKです』というお声かけは、途中でレクをやめたいと思っている方に有効です。
トイレが近くて、レクを中断せざるおえない場合もあり、そのことに対して気にしておられる方にも有効なお声掛けです。
また、認知症があって集中力が持続できない方も安心して参加しやすくなります。
Aさんにレクリエーションのはじめの挨拶をお願いしたいのです
『Aさんにレクリエーションのはじめの挨拶をお願いしたいのです』というお声かけは、プライドの高い方に有効な声かけです。
プライドが高く幼稚なことはしたくないと思っている方に大役をお願いすることで頼られていると実感してもらえ、また、必要とされていると思ってもらえます。
人は頼られると嬉しくなりレク拒否がなくなります。
座ってできるレクリエーションをご用意しました
『座ってできるレクリエーションをご用意しました』というお声かけは、レクリエーションは立ったり座ったりと大変なモノだと思っている方に有効なお声かけです。
とくに車椅子をご利用さている方で、他の方に迷惑をかけてはいけないと思われてい方には、安心を感じてもらいやすいお声かけです。
新しいレクリエーションをご用意いたしましたので、アドバイス・ご感想をいただきたいのでいらしてください
『新しいレクリエーションをご用意いたしましたので、アドバイス・ご感想をいただきたいのでいらしてください』というお声かけは、認知症があって実行機能障害があり、プライドもあり、何かしら寂しいと感じておられる方に有効なお声かけです。
レクリエーションをしたいけど、方法が理解できない場合があります。
レクリエーションで恥ずかしい思いをしたくないと思っている方もいます。
そういう時は、アドバイザーのような位置で参加してもらうことで所属感も得られますし、寂しいと気持ちの緩和になります。
肩や膝腰の痛みを気にしておられるのですね。今日は脳トレ・レクリエーションですのでいらしてください
『肩や膝腰の痛みを気にしておられるのですね。今日は脳トレ・レクリエーションですのでいらしてください』というお声かけは、体の痛みが増強したりするのではないかと不安に感じている方に有効なお声かけです。
高齢者の方は何かしらの原因で首や肩や腰や膝に痛みを抱えておられる方もいます。
痛みが影響してレクリエーションに参加できないと感じている場合は、痛みを連想させないレクリエーションの誘導をすることでレク拒否はなくなります。
今日はサイコロを転がして、行うレクリエーションですから、皆さん平等にできますのでいらしてください
『今日はサイコロを転がして、行うレクリエーションですから、皆さん平等にできますのでいらしてください』というお声かけは、『どうせ、あの人が勝つんでしょ!』と偏った想いをしている方に有効なお声かけです。
レクリエーションは、誰もが平等にできなければ、面白くないですもんね。
いつも同じ人が勝ってばかりいたら、同じ結果ですし、面白くありません。
そうならないように参加される皆さんが勝つチャンスがあると思ってもらえるレクを用意し、お声かけすることでレク拒否はなくなります。
まとめ
【高齢者レクリエーション】レク拒否が無くなるお声掛け方法15選はいかがだったでしょうか?
レクをしないという選択肢を出来る限りしないようにしていただくお声かけをすることでレク拒否がなくなります。※個人差はありますが、しないという返答をしてもらわないことでレク拒否は減ります。
それとレクリエーションに参加してもらえるように常日頃の関わりが大切だと思います。
お声かけのみならず、普段のコミュニケーションや関わり、リハビリ、ケアを真摯に行うことでさらにレク拒否はなくなります。
それに意外とレクリエーションをやってみると楽しいかったという感想を聞きます。
マイナスイメージが先行してやらないケースも少なくありませんので、プラスイメージ(楽しいイメージ)を持てるようにお声かけすることも介護技術です。
それとレクリエーションが終わった時は、感想を必ず感想を尋ねてください。
その時の気持ち・感情を一緒に共有できるとレク拒否はなくなりますよ。
高齢者の方は、感想を聞くことで意識してもらっていると感じ、承認欲求が満たされ安心されます。
この繰り返しで信頼関係が構築されていきます。
レクリエーションは自立支援にも役立つアプローチの一つですので、お声かけ一つにしても大事にしていきたいですね。
今後もあなたのレクリエーションを応援しています。
今回の記事があなたのレクリエーション誘導にお役に立ていることを願っています。
最後まで読んでいただきありがとうございます。