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ライターの作業療法士・山口健一です。 当ブログは、リハビリテーション、作業療法、介護予防、認知症予防、レクリエーション、コミュニケーションに特化した記事を投稿しています。
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今回は、令和3年度介護報酬・個別機能訓練加算について、記事を書きました。
諮問を読んでも解釈が難しい場合がありますよね?
そんなお悩みが少しでも解消できるようにスライド・図を使って解説しています。
ぜひ、ご覧になってください。
では、どうぞ!
令和3年度介護報酬・個別機能訓練加算について
令和3年度介護報酬・個別機能訓練加算について
令和3年度介護報酬・個別機能訓練加算は、現行の個別機能訓練(Ⅰ)(Ⅱ)から変更になります。
簡単に言いますと個別機能訓練は統合されてダーター送信が必要になります。
2021年3月22日に厚生労働省のHPを確認したら、新しい書式・Q&Aなどがアップされていました。
令和3年度介護報酬改定についてはこちらからご覧になれます。
動画でもこちらでも解説しておりますので、ご覧になってください。
下記の項目に概要をご紹介し、それに加えて算定に必要な事項・対策について説明します。
次年度の介護報酬改定内容の中には、データ提出が関係する項目が増えています。
ですので、この諮問内容から思うことは、
この3年間で、介護分野のデータ収集と分析を目指されるのだなと思いました。
また、介護分野でもそのデータをもとに科学的根拠に基づくケアや訓練の提供ができるようにしていくのだなと感じとれました。
それと、諮問って読んでも解釈が難しく悩むことがありますよね?
そんなお悩みを解決できるように
私なりに次年度の諮問(しもん)内容をわかりやすくお伝えし、
読者者の皆さんの職場で、次年度の体操・訓練内容や活動や人員配置の準備等のお役に立てればと思い、記事を書きました。
詳しくは、下記の大項目に沿って解説していきます。
- 令和3年度の個別機能訓練加算・概要
- 個別機能訓練加算算定の対策
参考資料は第199回社会保証審議会介護給付費分科会資料から参照
令和3年度の個別機能訓練加算・概要
この項では、令和3年度の個別機能訓練加算の概要を説明しつつ、現行の個別機能訓練も復習できるようにしています。
下記の小項目にそって説明します。
- 現行と次年度の個別機能訓練加算の概要
- 訓練・活動内容の説明
- 算定に必要な人員配置
- 評価期間について
- 個別機能訓練計画書について
現行と次年度の個別機能訓練加算の概要
個別機能訓練Ⅰ(常勤・専従)
46単位/日
身体機能
人数制限なし・グループ可
個別機能訓練Ⅱ
56単位/日
ADL/I・ADL
5人程度以下の小集団
令和3年度・個別機能訓練Ⅰ(専従)
イ:56単位/日 専従1名以上配置(配置時間の定めなし)
ロ:85単位/日 専従1名以上配置(サービス提供時間帯通じて配置)
※ロはイに加えて専従で1名以上配置する
訓練内容:身体機能・生活機能
対象者:5人程度以下の小集団
令和3年度・個別機能訓練Ⅱ
20単位/月
データ提出・FB
※個別機能訓練Ⅱは、個別機能訓練加算(Ⅰ)に加えて、個別機能訓練計画等の内容を厚生労働省に提出し、フィードバックを受けていること(CHASEへのデータ提出とフィードバックの活用)となっています。
上記の図と説明は、ポイントを絞って記述しています。
次年度の個別機能訓練は下記の図のようになります。
次年度の個別機能訓練(Ⅰ)イは現行の個別機能訓練Ⅱの内容を引き継いでいるように感じます。
相違点としては、次年度は個別機能訓練スタッフは『専従』です。
専従とは、業務を兼務しないとされています。
現行の個別機能訓練Ⅱは、兼務が可能でしたが次年度から兼務ができなくなります。
訓練・活動内容の説明
訓練・活動内容は、利用者の心身状況に応じて、身体機能及び生活機能の向上を目的とする機能訓練項目を柔軟に設定する。
また、訓練項目を複数種類準備し、その選択にあたっては利用者の生活意欲が増進されるよう利用者を援助する。
算定に必要な人員配置
次年度の個別機能訓練加算算定に必要な人員配置について、スライドを使って5つご紹介します。
※スライドの図にある次年度の配置内容は、現行の配置人員の図と比較して理解しやすいように入れています。
現行の個別機能訓練Ⅰ算定の場合
現行の個別機能訓練加算Ⅰの場合は、常勤・専従と規定があります。兼務は不可です。
訓練内容は、心身機能の維持・向上です。
現行の個別機能訓練Ⅱ算定の場合
現行の個別機能訓練加算Ⅱの場合は、非常勤で兼務が可能です。
訓練内容は生活機能の維持・向上です。
ただし、Ⅱのみの算定の場合、心身機能の維持・向上も含めて良いとされています。
現行の個別機能訓練ⅠとⅡ算定の場合
現行の個別機能訓練加算ⅠとⅡ算定の場合は、上記の図のようになります。
同時算定の場合の訓練内容は、Ⅰが心身機能の維持・向上、Ⅱが生活機能の維持・向上、とセパレートする必要があります。
つまり、ⅠとⅡの内容が混合しないように設定されています。
令和3年度・個別機能訓練Ⅰイ
次年度の個別機能訓練加算(Ⅰ)イの場合は、専従・配置時間の定めなしとされていますので上記の図のようになります。
令和3年度・個別機能訓練Ⅰロ
次年度の個別機能訓練加算(Ⅰ)ロの場合は、専従・サービス提供時間帯通じて配置とされていますので上記の図のようになります。
ロはイに加えて専従で1名以上配置するとされています。
つまり、ロを算定する場合は、看護師1名と機能訓練指導員等が2名必要になります。
評価期間について
評価期間は3ヶ月に一回以上行う。上記の図の矢印は、3ヶ月ごとに分けた期間を表しています。
個別機能訓練計画書について
個別機能訓練計画書は、居宅訪問で把握したニーズと居宅での生活状況を参考に多職種共同で考察を行い、個別機能訓練計画書を作成する。
目標は、具体的に断言的に書くようする。
目標が不明確だと、どのようにして達成されているのか、進捗状況が説明しずらくなり実地指導が合った場合に指導を受けることがありますので注意しましょう。
プログラム内容(訓練内容)は、目標が達成されるように具体的に記述する。
目標が達成されるために動作を細分化し、プログラム内容(訓練内容)を設定しましょう。
個別機能訓練加算算定の対策
この項では、個別機能訓練加算(Ⅰ)ロ算定に必要な人員についてご紹介します。
個別機能訓練加算(Ⅰ)ロを毎日、算定するには、人員配置を
- 非常勤でサービス提供時間帯を通じて勤務できる機能訓練指導員等を2名
- 非常勤でサービス提供時間内で勤務できる機能訓練指導員等を1名
- 非常勤で勤務できる看護師を2〜3名
にするとよいでしょう。
看護師は、最低2名で大丈夫なのですが、体調不良などの欠席を考えると3名体制が望ましいと思います。
看護師配置が難しい場合は、外部から勤務してもらうことで運営ができます。
そして、例で、6日運営を行った場合の図をご紹介しますので参考になさってください。
機能訓練指導員1・2は、非常勤でサービス提供時間帯を通じて勤務できる方です。
機能訓練指導員3は、サービス提供時間内に勤務できる方で表示しています。
看護師は、非常勤、外部の方でも運営ができます。
※上記の図は最低人員数で表記しています。
※個別機能訓練加算Ⅱは今後もデータ提出の資料が提示されて来ますので、分かり次第加筆していきます。
常勤と非常勤・専従と兼務について
今まで、個別機能訓練算定について説明してきましたが、常勤と非常勤の専従と兼務について説明をしていなかったので、記述します。
この内容を把握しておくと令和3年度の通所介護における個別機能訓練加算算定に役立ちますよ。
まずは、専従と兼務について整理しておきましょう。
専従とは、当核事業所に勤務する時間帯において、その職種以外の職務に従事しないこと。
兼務とは、当核事業所に勤務する時間帯において、その職種以外の職務に同時並行的に従事すること。
常勤・専従
常勤専従とは、1日あたり8時間(週40時間)勤務している者が、その時間帯において、その職種以外の業務に従事しない場合を言います。
常勤・兼務
常勤・兼務とは、1日あたり8時間(週40時間)勤務している者が、その時間帯において、その職種に従事するほかに他の業務にも従事する場合を言います。
非常勤・専従
1日あたり4時間(週20時間)勤務している者が、その時間帯において、その職種以外の業務に従事しない場合を言います。
非常勤・兼務
1日あたり4時間(週20時間)勤務している者が、その時間帯において、その職種に従事するほかに他の業務にも従事する場合を言います。
個別機能訓練(Ⅰ)ロ算定に必要な最低人員数について
令和3年度の個別機能訓練(Ⅰ)ロを算定するために最低人員数は提供時間を通じて勤務できる者を一人と看護師で時間帯を分けて兼務する方が一人入れば算定可能です。
※毎日、安定的に算定する場合は上記の説明・図を参照してください。
まとめ
令和3年度介護報酬・個別機能訓練加算(Ⅰ)イ・ロ(Ⅱ)の概要と対策は、いかがだったでしょうか?
少しは読者の皆様のお役に立てましたでしょうか?
簡単ではありますが、令和3年度介護報酬・個別機能訓練加算(Ⅰ)イ・ロ(Ⅱ)の概要と対策について、ポイントを絞って書きました。
読者の皆様に少しでも短時間で簡潔に理解していただけたらと思い、記事を書きました。
説明が不十分な部分もあるかと思いますが、ご了承ください。
今回の介護報酬改定内容を踏まえて思うことは、より具体的により個人に合った訓練内容が自己選択・自己決定ができるように仕組み作られていくのだなと感じました。
通所介護は、ご自宅に訪問し、本当に必要なことを把握し練習していくことが求められているのだなと感じました。
これからもご本人様の意向に寄り添いつつ、活動・訓練・リハビリ・レクなどの提供を頑張っていこうと思います。
今後も新しい情報が分かり次第、アップしていけたらと思います。
また、レクリエーションの記事投稿も入浴介助加算や個別機能訓練加算などと絡めて算定しやすいようにご紹介していきたいと思います。
これからも通所介護で勤務される職員さん、通われる高齢者の皆様のためになるような動画・記事の投稿を頑張ります。
それと改定時にいつも参考にさせていただいている妹尾先生の動画も下記に添付しておきますのでご覧になってください。とても参考になりますよ。
以前の動画で入浴介助加算について、ご紹介しています。こちらも合わせてご覧になることをオススメします。
今回の記事があなたの介護現場でお役に立てたら嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございます。