いつも当ブログを読んでいただきありがとうございます。
アイデアわくわくリハビリのライターでもある作業療法士の山口です。
当ブログは、リハビリテーション、作業療法、介護予防、認知症予防、レクリエーション、コミュニケーションに特化した記事を投稿しています。
主に高齢者の方々、介護・医療のお仕事をされている方々、介護をされている方々に向けて役立つ情報などを配信しています。
山口が人生で経験してきたことや働きながら体験したこと、学んできたことを読者の皆様のためにできる限り、分かりやすくお伝えしていきます。
今回は、ユマニチュードによる認知症ケアが学べるクイズを作成いたしましたのでご紹介します。
では、どうぞ。
目次
ユマニチュードについて
ユマニチュードは、フランスで開発され35年以上の歴史をもちます。
認知症をはじめ、あらゆる対人援助の場面で活かすことができます。
以下にユマニチュードの技法について、◯✕クイズ形式で学べるように問題を作りました。
解説にユマニチュードの技法について説明しています。
問題
問1 シャワー浴について
高齢の方のシャワー浴後、ケアをする人は声をかける事もなく黙々
問2 視線が合った時の対応
患者さんと目があったら2秒以内に話しかける
◯・✕どっちでしょう?
問3 寝たきりの人への声掛け
認知症寝たきり昏睡などの状態に陥った人に対して話さない人には話しかけなくていい。◯・✕どっちでしょう?
問4 ケア時の声掛け
自分が行っているケアの様子に加えポジティブな言葉を添えるとい
問5 介助方法・ケア
ケアを行う際いきなり相手の手首や足を掴んではいけない。◯・✕どっちでしょう?
問6 触れるケア
触れる時は指を閉じて指先だけに力を入れてケアをする・◯・✕どっちでしょう?
問7 寝たきりの方への立位介助
寝たきりの高齢の人には危ないので立たない方がよい。◯・✕どっちでしょう?
問8 立つということの効果
「立つ」ことで認知機能の低下を予防出来る。◯・✕どっちでしょう?
問9 立位介助
立位介助をするときケアを受ける人の体を持ち上げて、手助けする。◯・✕どっちでしょう?
問10 訪問の対応
部屋に入る時、1度ノックをすれば入ってよい。◯・✕どっちでしょう?
問11 合意
3分たってケアの合意が得られなければ諦めてよい。◯・✕どっちでしょう?
問12 声掛け
「一緒に行きましょう」と優しく笑顔で声をかければ腕をつかんで
問13 2人でのケア
2人でケアを行なうときは、1人はケアを受ける人の視線をとらえ
◯・✕どっちでしょう?
問14 挨拶
ケアが終わるとケアのないよう相手への感謝、自分も楽しかったこ
問15 約束
ケアが終わって離れるとき次の約束はしないほうがいい。◯・✕どっちでしょう?
回答
問1:✕
自分が何をされようとしているのか説明もなく、手首を掴まれてい
ケアを受けてる人は身体中を硬くして着替えに協力できない状態で
まず自分が行ってるケアの様子を言葉しましょう。
問2:〇
2秒以内に話しかけなければいけないというのは、自分が敵意を持
問3:✕
「あなたはここにいる」ことを相手に伝えその社会性を取り戻すた
問4:〇
「暖かいタオルで拭くと気持ちいいですね」「腕を上げます。とっ
問5:〇
ケアを行う時には、いきなり顔や手に触れるのではなく、上腕や背
問6:✕
5歳の子の力以上は使わず、指先だけでなく、手のひら全体で触れ
問7:✕
立つことは骨に荷重をかけることで、骨粗鬆症を防いだり、筋力の
問8:〇
立つことによって1人の人間であることを認識します。人間の尊厳
問9:✕
ケアをする人が力を入れてしまうと、本来の体重よりも少ないもの
問10:✕
ノックをして患者さんの反応があったことを確認して、部屋に入り
問11:〇
3分以内に合意を得られなければ、ケアをすることを諦めて出直し
問12:✕
腕を掴むことは、負のメッセージを触覚に与えてしまっています。
問13:〇
1人が「目を見ながら話し続ける人」ともう1人が「実際の清拭を
問14:〇
ケアがポジティブなものであったことを言葉で表現して、お互いの
問15:✕
記憶ができない人にとっても、約束は必要なことです。「また来ま
問題・回答は引用書籍:ユマニチュード入門より
まとめ
【ユマニチュード】認知症の方が安心できるケアが学べるクイズ15問はいかがだったでしょうか?
現在、私は、ユマニチュードの技法を取り入れたケアやリハビリを実践しています。
この技法のエッセンスを取り入れることで、認知症の方と接する際に今までとは違った反応を得られるようになりました。(良い反応が得られるようになりました。)
私の体験談なんですが、ユマニチュードを実践する前は、認知症の方に少なからず『なんで、わかってもらえないのだろう・・・』と自分軸でものごとを考え悩んでいました。
食事介助では、ご飯を全然、食べてもらえないし、美味しいとも感じてもらえていませんでした。(本当に情けない話です。)
ユマニチュードを勉強し、認知症の方へのケアが上手くいっている職員さんの観察・分析を繰り返し行いました。わからない時はケアが上手な職員さんにどんな気持ちでケアにあたっているのか、直接聞きました。
そして、ケアがうまくいっている職員さんらに聞いてわかったことがあります。
それは、認知症の方の気持ちを真摯に考え、
- どのようにしたら良いのか
- どのようにしてもらった嬉しいのか
と常に考え、認知症の人に話しかけているということでした。
この考えは、ユマニチュードの考え方と非常に類似していたのです。
そして、私には、それが足らなかったのだと気がつきました。
それから、まず自分にできることからはじめました。認知症方には、とにかく目を合わせてポジティブな言葉かけを意識しました。
そうすると今までしてた観察・評価の視点が変わってきました。
認知症の方のできない部分ばかりに着目しなくなりました。
今では、苦手だった食事介助も徐々に上手く出来るようになったと思います。
食事介助が下手な私でも上手に食事介助する方法を別記事でご紹介していますので、よかったら読んでください。
ユマニチュードは、認知症のみならず、高齢者の方、病気をお持ちの方に必要なケア方法です。
現在、自分の認知症ケア・介助に悩んでおられる方は一度、ユマニチュード入門をお読みになられることをオススメします。
多くの認知症の方々が安心して、『自分らしく生きる』ことができる世の中になることを願っています。そのために私も尽力いたします。
そして、今回の記事があなたの認知症ケアに活用してもらえたら嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
次回も、何かしらのお役に立てるような記事のご紹介をいたします。