サイトアイコン アイデアわくわくリハビリ

高齢者の脳トレはどう選ぶ?言葉・数字・パズルを無理なく楽しむ5つの視点

コトバ探し。7×7の文字盤から果物の名前を見つける画面

「脳トレを勧めたいけれど、計算とパズルのどちらがいい?」「難しい問題の方が役立つ?」。選択肢が多いと、何から始めるか迷いますね。

まずは本人の好み、見やすさ、分かるルール、無理なく扱える操作から選びましょう。点数を上げることだけでなく、本人が楽しめるかを確かめることが出発点です。

作業療法士の山口健一です。紙の問題からデジタルゲームまで、介護現場や家庭で選ぶときの視点を整理します。

「脳トレをすれば認知症を防げる」とは言い切れない

認知トレーニングの研究で見られる成果と、市販のゲームや個々の脳トレで同じ効果が得られることは別です。米国国立老化研究所(NIA)も、一般に販売される脳トレアプリが臨床研究と同様の影響を持つとするには、十分な根拠がないと説明しています。

このページのゲームも、診断や治療を目的にしたものではありません。「脳の血流が劇的に増える」「誰でも認知症を予防できる」といった効果を約束せず、楽しみや会話の機会として紹介します。

参考:NIA:アルツハイマー病の予防について分かっていること

選ぶ前に確認したい5つの視点

  1. 好み:言葉、数字、絵、対戦のうち、本人が興味を持てるものは何か。
  2. 見やすさ・聞きやすさ:文字や絵、説明の声が届いているか。
  3. 難しさ:一緒に一問試して、ルールや手がかりが伝わるか。
  4. 操作:紙に書く、指を差す、画面に触れるなど、無理のない方法か。
  5. 疲れ:短く切り上げたり、休んだりできるか。

「できない」ときは、能力だけで判断しないことが大切です。字が小さい、操作が分かりにくい、聞き取れていないなど、提示方法を変えると参加しやすくなる場合があります。

言葉を楽しむ人には、穴埋めや言葉探し

言葉探しの実画面。最初に探す方向や操作方法を一緒に確認してから始めます。

言葉遊びが好きな人には、穴埋め、並べ替え、文字の中から言葉を探す活動が候補になります。紙なら、口頭で答えてもらう方法も選べます。

答えが出にくいときは、延々と待つよりヒントを出す、一緒に考える、別の問題へ進むといった方法を用意します。思い出せない時間を我慢させることが目的ではありません。

言葉の脳トレ3種類を実画面で比べる

数字が好きな人には、計算や順番を探す活動

数字迷路の実画面。計算だけでなく、数字の位置や順番を見る活動も選択肢です。

数字を使う活動には、計算、数字探し、順番にたどる問題などがあります。本人が慣れている内容から、一問だけ試すと始めやすくなります。

時間を測るのが楽しい人もいれば、焦りにつながる人もいます。速さを競うかどうかも本人に合わせます。アプリの設定で変更できない場合は、別のゲームや紙の問題を選ぶ方法があります。

数字を使う脳トレの種類と画面を見る

絵や形が好きな人には、見比べるパズル

間違い探し、絵合わせ、形を組み合わせる活動なども候補です。図が細かすぎないか、色だけに頼らず区別できるかを確認しましょう。

「どこが違うと思いますか」と問い続けるだけでなく、「このあたりを一緒に見てみましょう」と範囲を絞ると、取り組み方を共有できます。完成しなくても、本人が楽しめたところで区切って構いません。

対戦が好きな人には、慣れたボードゲーム

将棋やオセロなど、もともと好きなゲームがあるなら、それも大切な選択肢です。ただし、すべての人に対戦が向いているわけではありません。勝敗が負担になる人には、共同で考える遊びへ変えます。

ルールを覚えているかを試す時間にせず、「一緒に確認しながらやりましょう」と伝えます。駒の扱いやすさ、盤面の大きさ、座っている負担も確認します。

続けるコツは「本人が選べる余地」を残すこと

「今日は言葉と数字、どちらにしますか」「見るだけでも大丈夫ですよ」。選択肢を少なく分かりやすく示し、参加しないことも認めます。褒めるときも大げさな評価より、「そこに気づかれたんですね」と行動を伝える方法があります。

まずは短く試し、表情や本人の言葉を確認します。毎日必ず何分、と目標を固定しなくても構いません。睡眠や食事、外出、人との交流など、暮らし全体を置き換えるものにしないことも大切です。

無料体験で、画面と操作を確かめる

デジタルの脳トレを導入する前には、職員や家族が一度操作して、開始・終了・音量調整を確認してください。そのうえで、本人が見やすく扱えるかを一緒に試します。

実際のスクリーンショット付き:無料体験ゲームまとめ

体験して合わないと感じたら、紙や会話の活動に戻して構いません。物忘れや生活上の困りごとが気になる場合は、ゲームの結果で判断せず医療機関へ相談してください。

元のnote:高齢者の脳トレと選び方