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アイデアわくわくリハビリのライターでもある作業療法士の山口です。
当ブログは、リハビリテーション、作業療法、介護予防、認知症予防、レクリエーション、コミュニケーションに特化した記事を投稿しています。
高齢者の方々、介護・医療のお仕事をされている方々、介護をされている方々の役立つ情報などを配信しています。
今回は、デイサービスへの来所拒否の理由を考え、来所拒否が改善する方法3選をご紹介します。
来所拒否される方々の気持ちを汲み取り、対策をお伝えしていきます。
では、どうぞ!
目次
来所拒否を改善ためにすることとは?
来所拒否を改善するにあたり、まずは、最初に確認しておかなければいけないことがあります。
それは、利用者さんがなぜ、デイサービスに行きたくないのか?
その理由を把握することが来所拒否を改善する第一歩になります。
来所拒否の理由を利用者さんの立場になって、職員さん同士で自分たちが運営するデイサービスに来たくない理由を一緒に考え話し合ってみましょう。
行きたくない理由を出来る限りたくさんあげることで来所拒否の改善のヒントがみつかりますので、たくさん言い合いましょう。
職員さん同士で意見を出し合う時は、絶対に否定しないようにしましょう。
お互いの意見を尊重し、共感するようにしましょう。
そして、どんなに些細な意見でも大切にしましょう。
このようなルールを守って来所拒否の理由を探し合ってみましょう。
その理由を探せるようになるトレーニングとして、まずは、行きたくない理由を3分間で10個あげてみましょう。
では、ストップウォッチ、紙とペンをご用意ください。
それでは、書き出してみましょう。
では、よーい!スタート!
はい!3分経過しました。
いかがだったでしょうか?10個書けましたでしょうか?
例えば、僕はこんな理由があるのではないかと考えました。
- 面白くない(笑いが少ない)
- 何もすることがない
- 話が合う人がいない
- 友達ができない
- うまく喋ることができない
- 家にいたい
- 行く回数が多すぎて疲れている
- そもそも行きたいとは言っていない
- 何をする場所なのか分からない
- 何をされるか不安である
- お腹が痛い・頭が痛い
- ふらふらする
- 眠たい
- トイレを失敗したらどうしようかと不安がある
- リハビリがない(運動が少ない)
- 職員さんが怖い
- 楽しみがない
- 利用時間が長い
- レクリエーションがない
- レクリエーションが苦手
- 気分の落ち込みがある
- 寂しい
- 風呂に入りたくない
- 男性もしくは女性の利用者さんが多い
- 室内が暗い
- 脳トレがない
- アクティビティが限られている(塗り絵・脳トレ用紙ばかり)
- 何もさせてもらえない
- トイレが狭い・便座が高い
- 嫌いな人がいる
- 外出行事がない
- 子供扱いされていると感じることがある
- 料理訓練ができない
- 家のことが気になる
- 買い物に行けない
他にもたくさんあるかと思います。
そして、利用者さんの来所拒否の理由は一つではありません。
複数ある場合がほとんどです。
その理由をしっかりと把握し、職員の皆さんで改善策を模索し取り組んでいくこが来所拒否の改善になります。
まずは、来所拒否の理由を書き出すトレーニングをしてみましょう。
来所拒否が改善する方法
では、次にいつもは来所してくれるのに、いきなり、行きたくないと言われた時の対応方法について、ご紹介します。
①時間をずらして、再度、お迎えに行く
お迎えにあがったら、『今日は休む!』と言われたら、その言葉の背景を考えましょう。
『今日は休む』と言われて、『えええええ』と驚かず、『そうなんです。何かありましたか?』と尋ねるようにしましょう。
その理由をすべて言ってもらえないかもしれません。
その時は、お気持ちを察しましょう。
- そして、その理由がたまたま寝坊していまい、デイサービスの準備が不十分で迎えの時間に間に合わせられなかった。
- トイレをしていて、お迎えの時間に間に合わせられなかった。
- 探しものをしていた
などなどが間に合わせれなかった理由だったとしたら、時間を遅らせれば利用してもらえるのです。
ですから、後から再度迎えにあがることで来所拒否はなくなります。
高齢者の皆さんは何かしらの気遣い・努力をされています。
毎日同じ能力を発揮することができない場合もあります。
それに高齢者の方々は理由を言葉に出すことが恥ずかしい場合もありますので、私達は、その内容をすべて聞き出さなくてもよいわけです。
高齢者の方々の気持ちに寄り添い、その人にあったケア・リハビリ・活動が提供することが仕事ですから。
朝の送迎は、時間のスケジュールがタイトだとは思いますが、もしかしたら、ちょっとしたことで行きたくないと言われることがあるかもしれないと予測を立てておくことも大切です。
送迎には、心のゆとりを持って対応に当たることが来所拒否の改善になります。
②ウソでもいいから『次は行く』と言ってもらう
次は『絶対に行かない』と言われる方の対応です。
この方法が絶対にうまくいくとは限りませんが、来所拒否への柔軟な発想が身につくのではないかと思いますのでご紹介します。
それは、ウソでもいいから『次回は行く』と言ってもらうことです。
その理由は、人の脳が自分の発した言葉を信じる傾向にあるからです。
詳しい理由を知りたい方はこちらの書籍で紹介されています。
人の脳の構造と特性、脳機能をさらに伸ばす方法を紹介されています。
一日目は、来所されなくてもこの方法をお迎えに上がるたびに何度もしていると次第にラポールもとれるようになり、職員さんの熱意も伝わるようになります。
私の経験ですが、目を見て真剣に思いを伝えることでわかってもらえるようになり、来所してもらえるようになったことがありました。
とくに人は3回以上、言う・行動すると大事と認識しやすくなるそうです。
なので、私はある利用者の人には、ウソでいいから10回『次は行く』と言ってもらうようにしていました。それに加えて目を見て握手してもらいながらすると来所してもらえるようになりやすいと思います。
個人差はありますが、一ヶ月後だったり、二ヶ月後だったりに来所してもらえることがありました。
私達は、来所拒否のある利用者の方々が来所する・できるという可能性を信じ対応しましょう。
③馴染みの利用者さんと一緒に迎えに行く
職員さんが迎えに言ったら『今日は休む』と言われたら、馴染みのある利用者さんから声をかけてもらうことで来所拒否が改善することがあります。
是が非でも、職員さんだけで来所案内が無理な場合もあります。
万人に受け入れてもらえるとは限りません。
自分でダメだったら他の人に頼りましょう。
人は頼られたり、必要とされたりすると嬉しいものです。
その人と関係性がうまく行っている方に頼りましょう。
来所拒否されていた方も気持ちよく来所してもらえます。無理して自分で誘って来所してもらわないといけないというパラダイムは思考の外に置いておきましょう。
柔軟に捉えて、中長期的に考えていくことが大切です。
無理してその場限りの誘導をしているといつか関係性は破綻します。
自分が誘ってダメだったと自分を責めることは必要ありません。
来所の目的な気持ちよく来所してもらうことですからね。
まとめ
デイサービスへの来所拒否が改善する方法4選はいかがだったでしょうか?
来所拒否の理由をおさらいしましょう。
- 理由を探す※まずは、個人で10個書けるようになりましょう
次に来所拒否に有効的な対策3選のおさらいをしましょう。
- 時間帯をずらして迎えに行く
- ウソでもいいから『次は行く』と言ってもらう
- 馴染みのある利用者さんと一緒に迎えに行く
上記の対応をアレンジしながら、繰り返していくうちに来所拒否はだいぶ減ると思います。
ただ、来所してもらうことばかりに焦点をあてるのではなく、その来所拒否される利用者さんの気持ちを理解し、寄り添うことを大切にしていきたいですね。
介護・福祉という仕事には、絶対にこれという正解はないと思います。
その都度、高齢者の方々の気持ちを感じ取り、柔軟に対応していくことがより良いケアになり、来所拒否が減ると考えています。
以前の記事で食事介助方法についてもご紹介しています。
こちらもより良いケア・関わりができるヒントがみつかると思いますのでオススメします。
また、認知症の人の気持ちがわかる書籍をご紹介しています。
こちらも合わせて読まれることをオススメします。
今回の記事があなたの介護現場でお役に立てたら嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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