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福祉や介護や医療の職場(デイサービス、通所リハビリテーション、小規模多機能、老人保健施設、デイケア、リハビリ室など)で働かれている方々、ご高齢者の皆様のお役に立てるような情報を発信していけるよう日々努力しております。
今回は、デイサービスや通所リハビリテーションなどの介護施設でレク業務を楽しく上手に行う方法についてご紹介します。
レクリエーションの悩みについて
デイケアやデイサービスで働かれる皆さんはレクを担当する時にこんな経験ありませんか?
- とても緊張する
- 盛り上げきれない
- つまらない!と言われた
- うるさいと怒られた
- お腹が痛くなった
- 気分が落ち込んだ
などなど、したことはないでしょうか?
僕もこのような経験をしたことがあります。
落ち込む毎日でした。
病院で勤務していた時は、本当に本当にレクが苦手でした。
あまりにも悔しかったので、読者は苦手ながらも、とにかく書籍を読みあさりました。
そして、読んだ書籍をもとにレクリエーションを一生懸命やってみるのですが、うまくいきませんでした。
絶対ウケるレクなのに自分がするとウケない。
もうレク担当担った時は地獄でした。
そして、徐々に レクが嫌になっていきました。
しかし、そんなある日、レクリエーションを担当している介護職員さんやリハの先輩方を見ていたのです。
そしたら、ある共通点があることに気が付きました。
その共通点を真似してやってみると以前よりは上手にできるではありませんか。
その経験をもとにアレンジしてやってみるとさらに上手にできるようになったのです。
※見解には個人差があります
それからは、よっしゃーーーーーって感じですよ!
レクネタがどんどん湧いて出てくるのです。
ボツネタもたくさん出てきましたけどね笑
今回は、レクが上手な介護職・リハ職の先輩方から学んだ内容をもとにレクが楽しく上手に行う方法を考案しました。
その方法は、
- 目標の設定が大事
- 説明とデモが大事
- 競争→共創へ
この3つです。 以下についてお話していきます。
目標設定が大事!
レクをするための目標設定がとても大事なんです!
理由は、誰しもゴールが見えないものをやらされるのは不安になります。
不安な状態だとモチベーションもあがりません。
例えば、ダイエットでむやみやたらに運動して痩せようとする人は少ないと思います。
目標体重を決めて、それに向けて運動方法や食事方法を決めて実行しますよね。
一ヶ月で3kg痩せようとか、ウエストを−5センチを目指そうとか、 目標を決めることでやる気も湧いてきます。
そして実践と効果検証に期待がもてワクワクしますよね。
つまり、目標を設定することで参加する皆さんのやる気を高めることになり、楽しく上手にレクが行えるようになるのです。
しかし、よく現場では、 レクレーションを担当する時にレクリエーションをすること自体が目的になっていることがあります。
これでは参加する方々のためになるレクリエーションではないですよね。
利用者の皆さんはなんとなく参加しているから楽しくなかったりします。
イマイチ盛り上がりにかけたりしますね。 だからレクリエーションもマンネリ化してくることにもなりますよね。
なので目標設定の例題をご紹介します。
- 利用者の皆さんの下肢筋力の向上・転倒予防を目指す
- 利用者の皆さんの排泄機能向上を目指す
- 利用者の皆さんの意欲向上を目指す
このように高齢者の皆さんとお話して目標設定をお伝えします。
目標を設定することで皆さんは得られる効果を期待し参加されるようになります。
レクリエーション導入時に掛ける言葉として、 『レクリエーションをやりましょう』 ではなく 『今日は下肢筋力アップにとても効果的なレクリエーションを用意いたしました。
下肢筋力があがると転倒予防になりますよ。皆さんと一緒に楽しんでレクをすることでさらに効果は倍増しますよ。
今日はよろしくお願い致します』 と後者のようにお声掛けすることで、高齢者の皆さんは、参加目標が理解がしやすくなり『足に良いレクリエーションなのか、やってみよう』という気持ちになります。
ただ、無闇にレクリエーションを提供するのではなく、利用者の方々に目的・悩みに応じたレクリエーションを提供することで目標が明確になりモチベーションが向上します。
まずは、レク導入がスムーズにできるよう高齢者の皆さんの気持ちを整えます。
次にさらにレクへの参加率を高めるお声掛けの方法をご紹介します。
普通は『レクリエーションに参加しませんか?』なんです。
これでは、する・しない の選択肢になってしまい、しない と回答をもらうことが非常に高くなります。
そうならないように『今日は足に良いレクと手に良いレクがあります。どちらか選んでもらえませんか?』と聞くようにしましょう。
声掛けに対しての回答は足もしくは手に良いレクのどちらかを選択されるので、
しないの選択肢がなくなり、レクへの参加率が格段とあがります。
ぜひ、お試しください。
説明とデモが大事!
レクリエーションの説明とデモが大事です。
参加される利用者の皆さんはどのように参加していいのか分からないのです。
スタッフの方と利用者の皆さんの想いマッチングが必要です。
想いがバラバラでは、せっかくの楽しい時間も苦痛でしかありません。
ですので、どのように参加したらいいのか、どのようなリアクションをしたらいいのか、どこまではしゃいでいいのか、分かりやすく説明することが大事です。
例えば、 歌体操・歌レクをしたい時、声を出してもらいたいとします。
そんな時は、いきなり歌体操をするのではなく、まず最初にスタッフが声を出します。
そして、どの程度声をだしたらいいのか、声出し・歌のデモを行います。
できるなら、なるべく大きな声を出すことをオススメします。
なぜなら、その声の大きさに合わせようと高齢者の皆さんはしてくださいます。
なので、スタッフは出来る限り大きい声で『あ〜〜〜〜〜〜』とか『もしもしカメよ、カメさんよ〜』っと大きな声を出してみましょう。
きっとの高齢者の皆さんは、声の大きさや明瞭さに驚き、笑顔になり笑いが起こります。
つまりリラックスにつながるのです。
高齢者の皆さんは、このくらい声を出していいのか、と目安がわかります。
それに周りの方が声を出されるようになるとそれに合わせて声を出されるようになります。
そして、声を出すことで運動能力は高まると言われています。
まずは簡単な発声からスタートすると声が出しやすくなりますね。
例えば、『あーーーー』とか『おーーーーー』ですね。
なので、皆さんで一緒に『あ〜〜〜〜〜〜』っと大きな声を出してみましょう。
とお伝えして発声練習をすることをオススメしますね。
一人だと恥ずかしいですが皆さんでやると楽しくなります。
それと拍手を加えると盛り上がりますよ。 ぜひ、やってみてください。
拍手の方法一つで笑いが生まれる方法があります。
笑いが起こるとリラックスでき、手足が良く動かしやすくなります。
手拍子だけで笑いをとる方法をご紹介します。
説明とデモの説明が本当に参考になります。
石田さんのこのユーチューブ動画が説明とデモの基本形だと思いますので、ぜひ、真似してやられることをオススメします。
オススメ理由は、絶対に介護現場でウケるからです。
※介護エンターテイメントの石田さんのユーチューブより
競争=共創が大事!
レクリエーションの内容で、競争をするモノもあります。
他者と競うことでいつも以上の能力を使うことになります。
心身機能アップはとても期待できます。
ただ、盛り上がりすぎて興奮してしまい、他者と口論になったり気まずくなったりすることがあります。
そうなっては、楽しいレクリエーションの時間も台無しです。
終わりよければ全て良しという言葉がありますようにレクリエーションの最後は利用者の皆さん、スタッフも『良かった』で終わりたいのです。
でなければ、また、参加したいという気持ちにはなれないのです。
競争系のレクリエーションをしている場合は、終盤にかけてチームもしくはグループ同士の勝敗が同じくらいになるように声掛けして調整していく必要があります。
※無理に調整しないようにしてくださいね!勝敗を気にしている方もいますので!できる限りでしてください。
競争系のレクリエーションから共創系のレクリエーションのニュアンスを盛り込み、負けても大丈夫なように進行していきましょう。
例えば 勝ちにとてもこだわっている方がいて、周囲が気落ちしている場合の声かけ 『さあ、楽しいゲームも終盤です。
現在、Aチームが優勢で勝利は間違いないです。大変頑張って来られた結果ですね。
しかし、Bチームにも逆転のチャンスがあります。最後のゲームでは10000点入りますから、諦めずに頑張ってください』とお声掛けします。
Aチームには、ほぼ勝っていますよと一旦、確定をいたします。
そうするとAチームで勝ちにこだわっている方は勝敗がついているよねと自覚してもらえます。
Bチームも最後にチャンスもあると思い、集中力を切らさず最後まで取り組んでいただけます。
他の方法でいえば、ハンデを設けるとかも有効的です。
競争系レクの最後の締めの挨拶で
『勝っても負けても大変盛り上がりましたね。このような楽しい時間を作れたのは皆さんのおかげですね。ご参加頂いた皆さんお疲れ様でした。では、最後にありがとうと言って握手で終わりましょう』
と説明することで、両チームは勝っても負けても良かったと思ってもらえやすくなります。
盛り上がったのは、各個人のおかげだということをしっかり伝えましょう。
最初は勝ち負けが目標でしたが、そうではなく、皆さんで楽しく体や頭を動かすことができたという目標に皆さんが再確認できます。
そうすることで、競争系が共創系になっているのです。
関連記事でぐらぐら割り箸取りゲームをご紹介しています。
こちらのレクも競争系ですが、皆さんでハラハラドキドキの楽しい時間を過ごすことができるレクリエーションです。
関連記事:ぐらぐら割り箸取りゲーム
まとめ
デイサービスでレクリエーションを楽しく上手にする方法についてお話してきました。
最後に一緒におさらいをしていきましょう。
①目標設定が大事
レクリエーション自体が目的とならないように参加者の目的・目標に合うようなレクリエーションの提供を行いましょう。
②説明とデモが大事
参加者の方は、どのように参加したらよいのか、説明とデモを行いましょう。
参加しやすい雰囲気作りが大事ですね。
③競争より共創が大事
競争で競うことで心身機能に効果的なレクもありますが、勝敗にこだわり過ぎないようにしましょう。
やはり、勝っても負けても楽しい時間を一緒に過ごしたという体験が大事ですね。
他に楽しく上手にする方法はあると思いますが、まずはこの3つをするだけで楽しく上手にレクリエーションの進行ができるようになりますよ。
そして、職員さんがこの3つ方法でレクリエーションを楽しく上手に行うことができれば、デイサービスや通所リハビリテーションに通われる高齢者のみなさん、認知症の方々が楽しんでレクリエーションに参加できるようになりますよ。
高齢者の皆さんは楽しいと職員さんに
『レクリエーションは楽しかったよ。またお願いね』
とコメントをもらえることが増えてきます。
そうすると職員さんはそのコメントに嬉しくなりさらに
『楽しいレクリエーションをしよう・生活改善になるたのしいレクリエーションをしよう』
となりレクの工夫、業務の工夫をされるようになります。
レクリエーションが上手な職員さんは、業務もレクリエーションをしているかのように楽しんでいる方が多いです。
楽しいが楽しいを連れてくるのです。
結果、自分の人生が楽しくなってくるのですよ。
今回の内容がレクリエーションを行う際の何かのお役に立てたら幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
以下に参考にしたレクの書籍をご紹介しておきます。
介護現場でレクのネタ探しに役立つ書籍をご紹介します。
オススメのレクの参考書籍
この書籍の特徴は、ペットボトルに特化したレクネタがとても豊富です。
そして、レクの説明が一枚にまとまっており読みやすいのが特徴だと思います。
また、必要最低限の説明文書とポイントの解説が良いです。
ペットボトルレク―ペットボトルで楽しめる!! (身近な物シリーズ)
次は、新聞紙レクです。
こちらの書籍もネタがとても豊富です。
レクネタの数はなんと100種類です。
新聞紙を活用し、ちぎったり、丸めたり、穴を開けたり、重ねたり、持ったり、投げたりという身体動作が反復して鍛えられるリハレクの内容を含んだレクを紹介されています。
いわば生活リハレクです。
それに少人数から大人数まで楽しめる内容が掲載されています。 必見の価値アリです。
次は、じゃんけんレクです。
この書籍は道具の準備がいらず、じゃんけんを使ったレクネタが約80種類掲載されています。
手はもちろんのこと、足や顔や体を使ってじゃんけんレクを紹介されています。
自分のじゃんけんネタがマンネリ化した時にぜひ、読んでほしい書籍です。
次は、尾渡順子先生 著 の高齢者の年中行事&レクリエーションです。
こちらの書籍の特徴は、年間に応じた行事の紹介がイラストとわかりやすい文章で紹介されています。
工作物のクオリティーが高く、創作意欲が湧いてきます。
こんなキレイな手作りレクがあるのかと驚かされます。
それに加えて、『今日は何の日でしょ?』という会話ネタも豊富なのが魅力的です。
そのネタからインターネットで詳しく調べて、高齢者の皆さんにお話すると盛り上がること間違いありません。
ぜひ、手にとって読まれることをオススメします。
次は、介護エンターテイメントの石田さんが特集されているレクリエの書籍です。
こちらの書籍では作業療法士の石田さんが、生活動作向上になる動作を取り入れた体操を紹介されています。
トイレ動作には、こんな動作が必要だったねと気が付かされる内容となっています。
それを楽しく学べるところが良いですね。
また、石田さんのユーチューブ動画と照らし合わせて読むことで楽しんで読むことができると思いますよ。
それに本の構成の色合いがとてもキレイで読みやすいです。
その他のレク紹介・歌体操もとても丁寧に紹介されています。
介護現場で役に立つこと間違いありません。
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