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当ブログは福祉や介護や医療の職場(デイサービス、デイケア、小規模多機能など)で働かれている方々、ご高齢者の皆様のお役に立てるような情報を発信しております。
今回はトランプを使い、認知症の方の記憶力・認識力が向上できるレクリエーションをご紹介します。
今回のレクは中等度の記憶障害があっても色の識別ができれば、参加できる簡単なレクリエーションです。
もしくは色の識別をサポートしてもらえれば参加できるレク・ゲームでもあります。
デイサービス・通所リハビリテーションに通われる高齢者の皆さんも楽しんいただけるレクリエーションとなっています。
目次
カラー神経衰弱について
カラー神経衰弱とは、どんなレクリエーションなのか?
カラー神経衰弱は、トランプを使った神経衰弱です。
ただ、トランプの色さえあえばOKのゲームです。 それと使うトランプの枚数は20枚です。
詳しくは下記にご紹介します。
カラー神経衰弱について 内容と準備物
今から以下の5つについて解説します。
- 準備物
- プレイ人数
- 所要時間
- 場所
- 効果
では詳しく解説します。
準備物
- トランプのスペード、クローバー、ハート、ダイヤの1から5を使います。
合計20枚を使用します。
※枚数が多すぎると時間がかかりすぎてしまうことがあるため20枚に設定しています。
プレイ人数
- 2から4人が基本です。
5人、6人でもプレイ可能ですが、手持ちのカードが少なくなることと順番が回ってくることに時間がかかり集中力が切れてしましますのでオススメはできません。
所要時間
- 1回のプレイ時間は3〜5分程度です。
2〜4回行うと20分ほど楽しんでプレイできます。
場所
- フロアのテーブル
- リハビリ室
- 病棟の談話室
- 病室
カラー神経衰弱のの効果
身体機能面の効果
- 指の器用さ向上(巧緻性)
- 上肢の運動
- 座位保持能力の向上
- 覚醒状態の向上
- 心肺機能の向上
精神機能面の効果
- 記憶力
- 認識力
- 判断力
- 思考力
- 理解力
- 計算力
ルール
ではルールの説明を以下の3つにわけて致します。
- 基本ルールについて
- アレンジルールについて
- 注意事項
基本ルール
①トランプ20枚を図のように並べます。
②次にジャンケンして勝った方から時計回りに進めます。
神経衰弱のようにカードをめくります。
カードの色が同じであれば正解です。 間違っていれば、カードを戻します。
③勝敗は、カードを全部めくり終えた時点で取れた枚数が多い方の勝ちとなります。
カードをめくる頻度は一人一回(2枚めくる)までとします。
その理由としては、正解率が1/2と高いためです。
連続して正解すると順番が回らないこともあるのです。
参加者の方が平等に回数が回るようにしています。
アレンジルール
勝敗のアレンジとして、取れたカードの数字を足し算して合計の点数を競いましょう。
例えば、
Aさんは1が4枚、2が2枚の方は、合計で6枚になり足し算すると8点
Bさんは5が2枚の方は合計2枚で足し算すると10点
この場合はBさんの勝ちとなります。
注意事項
- ルールが理解できず、ストレスになる方はやめておきましょう
- 参加者の同意が得られればヒントを出し合ってプレイすることもOKです。
- 連続でカードを引かないようにしましょう。
カラー神経衰弱の発案経緯と認知症予防について
カラー神経衰弱と認知症予防についてご紹介していますので、お時間がある方は読んでください。
トランプを使った遊びはとてもポピュラーです。
トランプのゲームは高齢者の方にはあまり馴染みはないかもしれませんが、ババ抜きや神経衰弱や七並べなどはやったことがある方が多いと聞いています。
なので、全く知らない方は少ないと思います。
若い頃に比べて年齢を重ねると、記憶力や意欲は低下しやすくなります。
トランプゲームなどの知的なゲームをはじめるのは若い頃に比べて徐々に難しくなってきます。
かつ、難しいと感じやすく、誰かに誘われない限り自分からやろうという方はいないのではないでしょうか。
そして、トランプをやったからといって何になるのか想像がつきにくい方がほとんだと思います。
しかし、知的なゲームや遊びほど海馬領域へのアプローチは効果的なのです!
そして,意欲の向上や記憶力の向上に目指すには海馬、海馬周辺の脳の血流量を上げることが大切です。
また、意欲を引き出すような楽しい活動が必要ですね。 っていうのは、わかっているのですが、それに適したレクやアクティビティを提案したり提供したりするのは難しいのです。
しかし、トランプカードを使えば『できる』じゃないかとひらめいたのです。
ひらめいたきっかけは、記憶障害がある方(以下Aさんと略す)との神経衰弱をしていた時のことでした。
Aさんが『もっと簡単な神経衰弱だったらいいのに・・・同じ数字じゃないとカードがもらえんのは、私には難しいね・・・』という発言からひらめいたのです。
私は、『そうか、簡単にすれば良いのか、Aさんは数字や色もわかっている。
しかし、同じ数字じゃないととれないのは難しいんだ』と分かったのです。
そうだ!Aさんの強みを生かした神経衰弱を考えよう!
ということで色だけで行う神経衰弱にしようと思ったのです。
そして、トランプは枚数はなんと52枚もあるではないですか!
枚数を減らして参加しやすいように繰り返して楽しくできる枚数にしよう。
ということで20枚にしよう。 という経緯でできたゲームです。
カラー神経衰弱の動画
介護エンターテイメントの石田さんがカラー神経衰弱の動画を作ってくれています。
動画でとてもわかりやすくご覧になれます。
まとめ
カラー神経衰弱は普通の神経衰弱よりも優しいルールになっています。
なので、誰しもが参加しやすいゲームとなっています。
ただ、めくって同じ色を合わせていく単純なゲームです。
そして、なにより 反復して繰り返すことで
記憶力、認識力、判断力、思考力、推理力、上肢の運動、巧緻性、脳の血流
などの向上が期待できます。
つまり、日常生活動作に必要な巧緻性や思考力が身につくのです。
例えば、
- ・いつもは気になる外出時の鍵の施錠を覚えている
- ・日常会話・約束を覚えている
- ・買い物の品を忘れずに買いに行ける
- ・相手のことを思いやることができる
- ・お友達ができる、仲良くなれる
- ・ストレスの軽減になり、夜眠りやすくなる
- ・悩みが減る・不安から開放される
などなど生活に良い効果がたくさんあります。
知的なゲームは、ただのゲームとして終わりません。
日常生活をリ・クリエイトしてくれます。
その後、Aさんと皆さんで一緒に楽しくカラー神経衰弱をやっています。
他の方はやれても自分ができないというもどかしい気持ちは解消できました。
読者の皆さんも、ぜひ、いろんな方々と楽しんでやってみてください。
そして、介護・福祉の業界を牽引するユーチュバーこと、介護エンターテイメントの石田さんも楽しんでやられていましたよ。
それと同じ枚数のトランプを使ったレクリエーション10・10ゲームを紹介してもらっています。
ぜひ、こちらもご覧になってください。
トランプレクのバリエーションが増えますのでオススメです。
今回の記事があなたのお役に立てますように願っています。
長くなりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございます。
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