最近はふくろって漢字が思い出せません!薔薇って漢字が書けません!
記憶力の低下が激しい僕こと、 アイデアわくわくリハビリの山口です!
さらに同級生の名前が出てこない!冷蔵庫をあけて何を取りに来たんだっけ?などよくあります。老化を感じずにはいられないのですよ!トホホのホでございます。
ですので、今日のテーマは、記憶力をあげるリハビリを紹介します!
とくに認知症の方の記憶力をあげるリハビリに特化してお話したと思います。
そして、何よりも、楽しく 取り組めるポイントについて説明したいのです!👏
目次
認知症の基礎知識
まずは認知症の基礎知識をおさらいしましょう!
現在日本には462万人の認知症の方がおられると言われています。
そして認知症予備軍として約400万人の方がおられるそうです。
75歳以上の高齢者のかたでは12人に1人が認知症、85歳以上になると3人に1人が認知症と言われています。
通所リハビリテーションやデイサービスに通われる高齢者の約6割から8割の方に何かしらの記憶障害があると言われています 。
オーソドックスな記憶訓練
ケアマネさんや家族様の要望で認知症を良くしてほしいとか、認知症の進行を防止してほしいので学習療法とか記憶訓練をやってほしいと言われることがあります 。
しかし、学習療法や記憶訓練は本人様が望まないと思った以上に効果が得られないと言う結果があります。
確かに訓練としては非常に良いのかもしれませんが本人が嫌々でやっていれば効果はできませんし、ストレスホルモンのコルチゾールが増え嫌だった出来事が記憶として残りやすくなります。
結果、デーサービスや通所リハビリテーションで”計算や漢字ドリルをさせられた・わらからなかった・できなかった”などの印象が残り、もう通いたくないというような結果になりかねません。
このような事にならない様に本人が望む活動で記憶力が上がる楽しいリハビリや訓練が必要になります。
そして、日常生活に反映されるものでないと意味がないと思います。
では、どんな訓練・活動をしていったほうがいいのでしょうか?
効果的な記憶訓練とは
ずばり、それは〜〜〜〜〜
安心 を感じられる記憶訓練(活動)です。
認知症の方は、生活の中でわからないことがあり、不安や心配事が増えていきます。ストレスがかかった生活は認知症の進行を早めてしまうのです。
不安と心配事の逆で 安心 を感じているとコルチゾールの増加は防げて、認知症の進行防止になります。
認知症の人が安心できる活動には、次のようなものがあります。
①役割をもってもらうこと
②昔、やっていたこと(今もできる活動)
③認められる活動(特に感謝されたり、承認される活動)
①役割をもってもらうことで言えば、洗濯物を畳んでもらうこと、玄関やお庭の掃除をしてもらうこと、お花に水をあげること、洗い物をするなどがあげられます。
ある研究結果では、 IADL に関する手続き記憶は普段からやっていなければ低下していくと言われていますので自宅の中で役割を持って生活をすることが訓練活動になります。
②昔やっていたことで言えば裁縫、編み物、手芸、書道、将棋、盆栽、料理など自分の趣味活動で好きでやっていたことが良いです。
昔やっていたことは、その人らしい活動ですし、集中力が持続しやすいですね。年齢とともに体力や集中力は変化していると思いますので、レベル設定や疲労感に注意が必要ですね。
③認められる活動(特に感謝されたり、承認される活動)で言えば、掃除、洗濯、洗い物、買い物などがあります。
デイサービスとかでは、洗い物、掃除、洗濯物干し・たたみ、お茶くみ、片付けなどがあります。
その活動を他者から見られて、感謝をされ、「手伝ってくれてありがとう/いつもありがとうございます」の言葉をかけてもらえたりすると嬉しくなります。また、頑張ろうと思いますよね。人に喜んでもらえることは何歳になってもやっていきたいと思います。誰しも役に立ちたいですもんね。
このよう活動を繰り返すことで記憶力は維持・向上しますし、生活に反映されます。おまけに人の役に立っているという承認欲求も満たされていきますね。
作業・活動って考えれば考えるほど深いんですよね。
この①から③の活動って楽しく反復できる活動です。
やりがいや生きがいを感じられるんです。
なので甲斐刺激、快刺激が満載なんですね。
それに人の生活は活動や作業の連続でなりたっていますよね。
だからこそですね、このようなことをその人の生活歴から知り、また、一緒に取り組むことが記憶力アップの訓練・活動になるんですね。
事例紹介 雑巾づくりで記憶力アップ
以前、認知症の女性を担当していました。その方は裁縫が得意でした。
子供の洋服や雑巾など得意の裁縫で作っておられました。
その女性は徐々に認知症の症状も進み、昔得意だった裁縫ができなくなりつつありました。
最近では雑巾が作れなくなっていました。
わからないなり一生懸命取り組まれますが、「上手に縫えなくなった。まっすぐ縫えなくなった。見栄えがわるくなった」と悲しい表情。
そこで私は一緒に働いていたOTさんと相談をしました。
縫うことはできるし、見栄えの判断もわかる・わかることはたくさんありますから、まっすぐ縫わずに見栄えもいい雑巾を作りましょうという結果になりました。色とりどりの糸を使い、ジグザグに縫う。
(OT二人はできること・肯定的な面を活かすように考えました)
そして、完成した雑巾はまさにアートでした。雑巾ができた時に見せてくれる笑顔にいつも癒やされますね。作業活動っていいなぁと思います。
before
↓
after
アートな雑巾!普通の雑巾よりも何倍もキレイで丈夫!
できないことに着目するよりできることに着目して取り組むことのほうが何倍も楽しいです。
作業療法士でよかったと思った瞬間でしたね。
まとめです!
認知症の方はわからないことが増えていき、常に不安を感じておられます。
言葉に出せないことがほとんどです。
支援する僕らが感じとることが大事だと思います。
今日のお話は、認知症の方が楽しく記憶力を上げるということにお話してきました。
楽しく上げるには3つのポイントがあるとお話しました。次の3つですね。
①役割をもってもらうこと
②昔、やっていたこと(今もできる活動)
③認められる活動(特に感謝されたり、承認される活動)
記憶には意味記憶とエピソード記憶があります。人の名前は意味記憶ですが、①〜③の活動を一緒にできたりするとエピソード記憶(物語)として記憶されて、人の名前も記憶しやすくなります。名前を呼んでもらえるとうれしいですよね。
それに活動を通して、その人らしい活動を継続することで楽しく記憶力をあげることになりますね。
人生の最後まで楽しく誰かの役に立てるって大事ですし、やり方を工夫することで色んなことができるんですよね。
もし、不安が取れない時、やってみてほしいこと
それは、 大丈夫・できますよって声をかけてください
それと一緒に10回声に出してみましょう!
きっと、10回言えたら、その瞬間は不安は消えているはずです!
ご本人に聞いていみてください!感じれるようにお声掛けしてくださいね。
今後も認知症の方が自分らしい生活がいつまでも送れるように支援・工夫していきたいですね。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
コメントを残す