こんにちは、作業療法士の山口健一です。レクリエーションの準備中に「ほかにも仕事があるでしょう」と言われると、つらく感じますよね。一方で、同僚は別の業務を抱え、手が回らないのかもしれません。
「レクの価値が分からない人」と決める前に、何に困っているのかを具体的に聞くところから始めましょう。この記事では、レク担当者だけで抱え込まないための相談方法を整理します。
目次
否定的な言葉から、相手の心理を断定しない
「人前に立つのが苦手」「準備に時間がかかる」「その時間帯は介助が集中する」「何のための活動か分からない」。協力しにくい理由は、いくつも考えられます。
だからといって、相手が劣等感や嫉妬を持っていると決めつける必要はありません。「どの作業が重なっていますか」「何が負担になっていますか」と、業務の事実を確認します。
1.目的を、観察できる言葉で共有する
「脳に良いから」だけでなく、「本人が好きな題材を選ぶ機会を作りたい」「少人数で会話を楽しむ時間にしたい」と伝えます。医学的な効果を大きく言わなくても、本人の楽しみや選択には意味があります。
目的は職員だけで決めず、本人の希望も確かめます。実施後には、何を選んだか、どんな関わりがあったかを短く共有すると、次回の準備が具体的になります。
2.時間と役割を小さく区切る
「レクを手伝って」では、何をどこまで頼まれたのか分かりません。「開始前の画面確認を一緒にお願いします」「終了後の道具の片づけをお願いできますか」と、作業と時間を明らかにします。

進行役が操作と説明を同時に抱えて困る場合は、少人数にする、ゲームを一種類にするなど、活動自体を軽くする方法もあります。単に人を追加する前に、作業量を見直しましょう。
3.ほかの業務とぶつかる時間を調整する
忙しさは気持ちの問題だけではありません。実際に介助や記録が重なっているなら、管理者を交え、実施時刻、人数、準備方法を調整します。
利用者の安全に必要な対応が優先される場面で、予定どおりのレクを無理に続けないことも大切です。短縮、中断、別日に変更する条件を先に決めておきます。
4.「ありがとう」に具体的な内容を添える
「助かりました」に加えて、「文字が見える位置を一緒に確認してもらえたので、説明が進めやすかったです」のように、実際に助かったことを伝えます。
ただし、利用者の笑顔や反応を、同僚を説得するために大げさに扱う必要はありません。うまくいかなかった点も含めて共有する方が、次の改善につながります。
5.短い振り返りで、次に変えることを一つ決める
長い反省会ではなく、「準備に何分かかったか」「何が分かりにくかったか」「次回は何を減らすか」を短く確認します。担当者の力量だけで評価せず、仕組みを調整するための時間にします。
例えば「説明が長かったので、次は実演から始める」「参加人数が多かったので二組に分ける」のように、変更点を一つにすると試しやすくなります。
相談の例文
以下は説明用の例です。相手の状況に合わせて言い換えてください。
「この時間、介助と重なっていましたね。準備のどこが一番負担でしたか。次回は人数を減らすか、開始時間を変えるか、一緒に考えたいです」
「レクは大事だから協力して」と結論を押しつけるより、調整できる条件を一緒に確認します。強い否定が続いて仕事に支障がある場合は、一人で関係を改善しようと抱え込まず、上司へ事実を共有しましょう。
リフレーミングは、問題をなかったことにしない
元のnoteでは、短所を別の見方に変えるワークも紹介しました。「慎重で時間がかかる」を「丁寧に確認できる」と見直すような方法です。ただし、つらい言動や人手不足まで「良い面」として受け入れる必要はありません。
ワークを行うなら、個人の弱点を無理に発表させず、架空の例でも参加できる形にします。視点を増やす工夫と、業務上の問題を解決することは分けて考えます。
活動の題材を検討する際は、数字の脳トレとデイサービスでの使い方も参考にしてください。
元記事:「レクなんかして」と言われたときの考え方と解決策。文・構成:作業療法士 山口健一。






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