高齢者の意欲・興味関心が高まる効果的な脳トレ!5選

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当ブログは福祉や介護や医療の職場(デイサービス、デイケア、小規模多機能など)で働かれている方々、ご高齢者の皆様のお役に立てるような情報を発信しています。

今回は、興味関心・意欲が高まる効果的な脳トレ5選についてご紹介したいと思います。

高齢者の脳トレについて

高齢者の脳トレが必要な理由とは?

なぜ、高齢者に脳トレが必要なのか? それは認知症を予防するためです。

三菱UFJ信託銀行HPより、認知症の現状と将来推移で紹介されています。

世界保健機関(WHO)が発表した報告書によれば、世界の認知症有病数は現在、およそ3,560万人に上ります。そして、2030年までに2倍の6,570万人、2050年までに3倍の1億1,540万に増えると予測されているのです。 では、我々の住む日本はどうでしょうか。実際にどのくらいの人が認知症を発症していて、将来はどの程度の人が認知症を発症すると予想されているかを表したのが下のグラフです。 65歳以上の高齢者のうち認知症を発症している人は推計15%で、2012年時点で約462万人に上ることが厚生労働省研究班の調査で明らかになっています。 そして、その数が2025年には730万人へ増加し、65歳以上の5人に1人が認知症を発症すると推計されています。 [図]日本における認知症の人の将来推計引用元:三菱UFJ信託銀行

高齢になるに連れて認知症になる確率がとても高くなります。

なので認知症を予防することは、とても重要なことなのです。

それに認知症と診断がつく20年前から認知症の初期症状は始まっていると言われています。

例えば、70歳で認知症と診断がついた時は、50歳頃から認知症の進行が始まっていたということになります。

50歳頃から認知症予防に取り組んでいないといけないということなのです。

認知症初期症状の中に意欲・興味関心の低下があります。

認知症を予防するためには、この意欲・興味関心の低下防止をはからないといけません。

ということで、今回は、高齢者の意欲・興味関心が改善・向上する脳トレをご紹介します。 下記に

  • 効果的な脳トレや脳トレが必要な理由
  • 脳トレの問題集5選
  • 脳トレに最適な書籍
  • 脳トレに効果的なレクリエーション5選
  • まとめ

の順番でご紹介いたします。

効果的な脳トレや脳トレが必要な理由とは?

この項では効果的な脳トレと脳トレが必要な理由などについて引用元をご紹介しながら作業療法士としての見解を述べたいと思います。

いきなりですが、

効果的な脳トレをするポイントって何でしょう?と聞かれて何を思い浮かべますか?

難易度の高い問題をすれば良いなどを思い浮かべるかと思いますが、それはちょっと違いますね。

効果的な脳トレをするポイントは、

それは脳トレする高齢者の人にとって、意欲・興味関心が脳トレ用紙にあるかどうかが効果的な脳トレするポイントになります。

要は面白いかが重要なのです。

ちなみに効果的な脳トレ方法としては、計算や音読や筆記や模写、間違い探し、塗り絵などがあります。

しかし高齢者にとって、その問題用紙・塗り絵があまり面白くなかったり、興味関心がなかったりした場合に強制的にやらされたら、ストレスになり意欲が低下します。

結果、認知症予防や記憶力の向上や判断力・理解力の向上は期待できません。

デイサービスなどに通われている高齢者の皆さんに計算や筆記課題をしてもらうことがありますが、 『今日はしたくない』『面白くない』『もうね、歳だから、いいの』 などの意見を聞きます。

耳が痛いです。

やはり、自分が興味を持って楽しく学べないと継続できないんですよ。

それに、何事も受動的(やらされること)に行っても効果はありません。

能動的(自分から進んですること)にやらなければ、興味関心・意欲は向上しません。 それに脳へのトレーニング効果は期待できません。 リハビリ意欲も向上しません。

ましてや、その活動がストレスになってしまった場合、脳の萎縮が進行などの逆効果が起きてしまいます。

認知症ネットHPにも認知症のリハビリを行う注意点で紹介されています。

リハビリを行う注意点 注意点としては、無理強いしてストレスを与えないこと、家族や介護者が常に本人を尊重する気持ちを持つことが大切です。認知症の人は記憶をなくして介護生活を余儀なくされていますが、子どもではありません。 子ども扱いをするなどしてプライドを傷つけないようにしましょう。また、なるべく本人のやりたいことを優先させ、嫌がるようであれば、別のリハビリを検討してみてください。

引用元:認知症ねっと

だから活動の提案者・作業療法士として思うこと 脳トレ活動としては、興味関心・意欲が高まることを優先しなければいけないと考えています

例えば、 普通にサッカークラブに所属していて、いきなり日本代表になるぞ!ってはなりませんよね。

地区大会を勝ち続けて、全国大会で優勝したいと思えるようにならなければ、日本代表になることへの興味関心・意欲は高まりませんよね。

なので、興味関心・意欲を上げるには今の状態に合わせた目標設定を決めないといけないんです。

脳トレだって、一緒です。 自分の興味関心・意欲のレベルに応じてやらないとやる気なんか起きません。

いきなり、計算問題で 637☓281= みたいな問題がたくさん出たらイヤですよね。

それに簡単な問題をたくさん解くほうが効果的と言われていますしね。

リハビリだって一緒です。

足を骨折した人が手術して3日後に、全力疾走するという目標は立てませんよね。

徐々に、関節の運動、筋トレを行い、荷重訓練をして歩行して走れるようになるのです。

話は若干それましたが、 脳トレも興味関心が湧くようなモノからスタートして、徐々に難易度をあげたり種類を変えていくことで意欲の向上につながるのです。

ワクワク感がないといけませんね。

脳トレは一人でするのも楽しいですが、皆さんと一緒の課題を考えることも楽しいです。

今回は、生きることに必要な興味関心・意欲が高まる脳トレをご紹介します。

そして、現場で使ってもらえるように回答をご用意しています。

利用者さんの立場を考えて自分も説いてみようと思う方は、ちょっと考えてから回答を見られることをオススメします。

時間が無い時は、そのままご活用ください。

脳トレの問題集

9ドット

今回、オススメする脳トレはこちら!9ドット! ルールは簡単です。

9個の・があります。 そして、この線を一筆書きでつなげるのです。

ただ、条件があります。写真をみてください。

どうですか?皆さん、わかりました?

答えは、こちらです。

正解できましたか? 興味関心・意欲が高まる方法として、クイズやなぞなぞが良いです。

理由としては、誰もが共通して考えられるからです。

学歴などで差が出るとやる意欲が出ない人もいます。

また、参加者の中から『あんたがせんね!してみせてよ』と拒否反応が出ることもあります。

やはり、参加される皆さんが同じレベルで考えられるモノをオススメします。

口に2本の線を足して漢字を作ろう

口を書き、2本の線を書き足し、感じを作ります。

では、皆さんも口を書いてみましょう。

回答はこちら

回答を見られて、思考の幅が広がりませんか?

皆さんで話し合いながら行うと盛りあがりますよ。

また、口に3画足すとどんな漢字になりますか?などアレンジができます。

例えば、自、百、吉、名、・・・・とかですかね・・・出ないもんですね(笑)

漢字発見ゲーム この中には漢字が何個あるのかな?

続いて、下記の図形から想像できる漢字を探すという脳トレです。

回答はこちらから

だいたいのとめ・はねを厳密にせず書くことで60個の漢字を書くことができます。

高齢者の皆さんには、『このような漢字にもなりまうよね』というような漢字で思考がひろがるような声掛けを行いながら書いてみましょう。

解答を参考にしてもらえたら嬉しいです。

三角形探しゲーム

三角形探しゲームは下記の図形より三角形をたくさん探すという脳トレです。

  回答は、

24個です。

皆さん、何個見つけられました? 問題と解答は下記のサイトからご覧になれます。 引用元:ロケットニュース24

間違い探し

間違い探しは、アハ体験ができるとても効果的な脳トレの一つです。

たくさんの種類がこちらのHPからご覧になれけます。

個人的には、漢字発見とか好きです。 リンク先はこちらから

オススメの脳トレ書籍とグッズ

誰もが楽しく解けて、興味関心・意欲が引き出せるきっかけになる問題集やグッズをご紹介します。

川畑先生は理学療法士でもありますので、心身機能にとても効果的なパズルを考案しています。

本当に面白いですよ。現場でやっていると笑いがたえません。

川畑智の楽しく解けてアタマが喜ぶパズル

かつのう ラッキーキューブ

ブレインマネージャーの生みの親であります川畑智先生のかつのうは本当に面白いです。

ラッキーーキューブはオススメです。

認知症のリハビリに効果的なブレインマネージャーを知りたい方はこちらから 

脳トレに効果的なレクリエーション5選

次に脳トレに効果的なレクリエーション5選をご紹介いたします。

浦島太郎カードゲーム

浦島太郎カードゲームはカードの束から交互にカードを引き、最後に持ち札のポイントが多い方の勝ちになる脳トレゲームです。 詳しくは浦島太郎カードゲームの記事をご参照ください。

桃太郎カードゲーム

桃太郎カードゲームは、3枚カードを配り、机にあるカードと手持ちのカードを交換し、誰よりも決まり手カードを先に揃えるという脳トレになります。 詳しくは桃太郎カードゲームの記事をご参照ください。

干支並べゲーム

干支並べゲームは、机の上に12の干支を順番に並べ競う脳トレです。 詳しくは干支並べゲームをご参照ください。

イレカエコトバ

イレカエコトバは、表示されたコトバ(文字)を入れ替えて単語を作る脳トレです。 詳しくはイレカエコトバをご参照ください。

三文字しりとり

三文字しりとりは、3文字限定でしりとりをする脳トレです。 詳しくは3文字しりとりをご参照ください。

まとめ

高齢者の意欲・興味関心が高まる効果的な脳トレ!5選はいかがだったでしょうか?

高齢者の皆さんに楽しい・面白いと思っていただくことが効果的な脳トレの第一歩だと考えています。

まずは、高齢者の皆さんに興味関心があって、意欲を引き出せる脳トレ・レクからスタートしましょう。

繰り返しやっていくうちに達成感が得られて、意欲の向上につながります。

意欲向上の関連記事はこちらから・ポジティブ思考・目標・感謝編

そして、できた時は認める・褒めるということが興味関心・意欲の向上になります・

関連記事のポジティブ思考・認める・褒める編はこちらから

そして、利用者さんの可能性をドンドン引き出してください。

関連記事:ポジティブ思考・可能性編はこちらから

また、皆さんですることで楽しく脳トレすることができます。

そして、何より人は楽しいことしか続けられませんからね。

ストレスフリーで高齢者の皆さんの興味関心・意欲を高める脳トレを提供していきましょう!

また、上記の脳トレに効果的なレクリエーションも合わせて読んでいただくことで意欲・興味関心が高まることにつながりやすくなりますのでオススメです。

今回の記事が高齢者の興味関心が高まる問題になったら幸いです。

最後まで読んでいただき誠にありがとうございます。

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ABOUTこの記事をかいた人

現在、デイサービスで作業療法士として働く傍らセミナー講師として県内外で活動中。アイデア1つで生活は豊かになるがモットーです。月刊デイやリハージュや活動と参加のリハビリ・訓練アイデア集に自身の生活改善のアイデア・リハビリ・レクリエーションについて寄稿。このサイトが、あなたの新しいアイデアにつながることを願っています。